学チャレレポート
vol.3
2024 8.8実施

廃棄されるフェルトを有効活用し
モンゴルの遊牧民に仕事を

採択団体

エルデネ・プロジェクト実行委員会

企画名称

エルデネ・プロジェクト2024
企画書はこちらから≫

対象活動

現地で見本となるフェルトの吊るし雛製作

参加人数

2名

エルデネ・プロジェクト実行委員会

当日の実施内容

フェルトで手作りした人形をつなげて吊るし雛にする作業を八王子国際キャンパスで行いました。人形を糸につなげ、ビーズや飾り紐を付けて輪に吊るします。こちらはモンゴルに持ちこみ、交流会の人形作りの見本となるものです。一つひとつ丁寧につなげていきました。

エルデネ・プロジェクト実行委員会
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この日の活動

メンバーがこれまでに作った人形を糸で繋げて輪に吊るす、出発前の追い込み作業を2名で行いました。手分けした作った総数は約400個。形もお団子や金魚、富士山やダルマなどなど20種類ほどを制作しました。1つ作るのに慣れれば20分ほどで作れますが、もともと裁縫が得意なわけではなく、最初は針で指を刺してしまい血が出ることもしばしば。集中しないといけないため、ながら作業はできません。苦労して作った人形は少し不格好なものもありますが、可愛らしく仕上がっています。

10個ほどの人形を糸でつなげ、間にビーズを通し、一番下には飾り紐をつけます。それを20列ほど作り、大小の吊るし輪にそれぞれかけていきます。最後に大小の輪を二重に合わせて完成。これを3セット作り、モンゴルに持ち込みます。現地での交流会では、羊毛フェルトを使って人形作りを行う予定です。そのときの見本となるので集中して糸を通しました。最後のセットは途中まで製作し、当日に交流会で作った人形をつなげて完成させたいと考えています。

6月にはモンゴル大使館に行き大使たちの前でプロジェクトの説明を行いました。賛同を得られ、ウランバートルの大学での交流会が決定。エルデネダライ村で遊牧民とも会い、人形を制作してもらいます。現地に向かうのは8月19日から5泊の予定。モンゴル語で書いた説明書をしっかり準備し、現地の人々にとって生活の糧になる第一歩を作ろうと頑張っています。

エルデネ・プロジェクト実行委員会
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国際学部 国際学科 4年
エルデネ・プロジェクト実行委員会
代表 成田 響子

活動をはじめたきっかけ

3年生のときゼミでモンゴルの大学と共同で行った、米粉の販促プロジェクトの成功が忘れられず企画を立てました。昨年のプロジェクトも何代か前の先輩方が行った学チャレがきっかけで始まったもので、自分も同じように代々続いていくプロジェクトに取り組んでみたいと思ったのです。4年生で学チャレに応募するのは大変だと思ったのですが、どうしても先輩方への憧れが捨てきれずチャレンジしました。
通常、家畜とともに遊牧する遊牧民たちが、今年初旬の大寒波により現在は定住を余儀なくされています。彼らに仕事の一つとして、テント式住居「ゲル」の中でも内職できる羊毛フェルトを使った吊るし雛を考えました。廃棄される羊毛から商品を作り、日本で販売することで遊牧民の所得増加や環境改善を図れると考えました。

これまでの活動を
振り返って

大使館でのプレゼンテーションはとても緊張しました。ただ、皆さん優しく対応してくださり安心しました。モンゴルの方々は未来志向で前向き。「このプロジェクトを広げていくためには、もっとこうした方が良い」「こんな場所に行くといい、この勉強をしなさい」などたくさん助言をいただきました。プロジェクトの欠点を指摘するのではなく、さらに企画を広げてくださったのです。

また、モンゴルの方に直接プロジェクトを説明して、評価を得られたことは自信になりました。他国の人間が自己満足でやっている企画と思われたくなかったので、当事者の皆さんに期待してもらえたことが分かって嬉しかったです。

今日の活動を
振り返って

試作品が完成して安心しました。やるぞと言っていても言葉だけで完成しなかったら意味がないので、目に見える形になった瞬間は嬉しかったです。吊るし雛を選んだ理由は、モンゴルの羊毛フェルトと、日本の文化の融合の象徴として良いのではとメンバーから案が出たことです。

日本でフェルトを買うと一切れで800円ほどと高額です。安く抑えようとしても、ひとつの人形を作るのに500円ほどかかってしまいます。モンゴルで廃棄されてしまう羊毛を使えば安く販売できるので、最終目標は日本で売れる商品を遊牧民の方たちに作ってもらうこと。吊るし雛以外のものでもいいと考えています。他にもっと適したものがないかも検討して、最終報告で発表したいと思います。

今後の活動予定や抱負

このプロジェクトは今回の活動がスタート地点だと思っています。一過性のものでは環境問題は解決しません。今後もこの活動が続いていくためには、お互い対等な立場でビジネスできるようにすることが大切だと思っています。そのために、今回の活動では現地で羊毛フェルトの工場に行ったりマーケットに行ったりとたくさん取材も行う予定です。羊毛が調達される工程を学び、遊牧民の方たちが実際にフェルトで人形を作れるのか、難易度の確認もします。
ただ、今回の活動では日本で販売できるのか検討するくらいまでになりそうです。でも、私以外のメンバーは2年生。今回の活動で終わりではなく後輩たちに受け継いでもらって、何年か後にビジネスとして成り立たせてもらえたら嬉しいですね。

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