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協働を目指した日本語教育の実践と支援
~モンゴルで日本人大学生とモンゴル人高校生が
1か月交流する日本語夏期講習を舞台に~

代表:塚原 彩佳(言語教育研究科 日本語教育専攻 2年)

企画の概要

 チャレンジしたいことは大きく3つある。
 1つ目は、インターンシップ先の生徒の日本語学習モチベーションを高め、日本語を上達させることである。インターンシップ先の学校には日本語母語話者の常勤教員は1人しかいない。 7学年・約700名の生徒が必修で日本語を学んでいるので母語話者教員による授業は各クラス週1回~2週間に1回が現状だ。
 しかし、夏期講習中は高等部の参加希望生徒のみなので全体で200人程になる。生徒の多くはモンゴルの将来を担う人になるため、日本の大学へ留学することを目標としている。 生徒たちにとって日本語を勉強することはSDGsの4.3 「全ての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする」ことにもつながっている。1か月だけでも生身の母語話者が増えれば、生徒たちは身近な感覚で接することができるようになるだろう。 また、私は日本語教育学専攻なので机上で勉強してきたことを生かし、強い気持ちで日本語を学びたいと思う生徒たちに応えたい。
 2つ目は、インターンシップに参加する大学生と指導教官となるモンゴル人教員のサポーターになることだ。この夏期講習中に先生になるというインターンシップは過去16回開催されており、過去の参加者は大学生が多い。
 過去の参加者がまとめた報告書には、1か月先生として授業内外で生徒と接することで異文化間理解能力が高まった、 モンゴルを途上国だと思っていたけれど経済だけの観点でその国のことを判断することはできないはできないと言った記述が見られた。これはSDGsの4.7「グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献」につながっていると思われる。 基本的には、あくまでも大学生の学びになるように積極的に前に出た支援というよりかはモンゴル人教員と意思疎通が図れないときにそっと手を差し伸べるようにしたい。
 3つ目は、1つ目と2つ目を学術的にまとめることである。現段階で思いつくテーマは、①生徒から期待される日本語教師像について探る②生徒の日本語学習に対する意識変化を探る③大学生を調査対象とし、海外での教育インターン参加によって異文化間理解に関する意識変容の有無をはかるというものである。 日本語教育全体として海外の中等教育現場からの研究は圧倒的に少ないので他の機関に示唆が与えられるようにまとめたい。

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期待される成果・結果

 上記のチャレンジに取り組むことによって、期待される成果・結果は大きく2つある。
 1つ目は、インターンシップ先の生徒が日本語学習の高いモチベーションを持ち、日本語が上達することである。生徒たちは直近の目標は日本留学である。留学するには、日本留学試験(以下EJU)というJASSOが主催している試験において高得点を取得する必要がある。 夏期講習中は通年授業ではあまりできなかった日本語科目の試験対策がカリキュラムに組まれている。夏期講習開講前と終盤にはEJUの過去問を用いた試験が行われ、講習開始前後を比較し、1か月の成果をはかるようになっている。私はEJUの日本語科目の中でも読解という試験分野を受け持つ希望を先方に伝えている。
 そこで生徒たちの試験結果を前後比で20点アップさせたいと思っている。また、試験対策授業と言っても、受身の講義スタイルになるのではなく、近年注目が高まっている協働学習やピア・ラーニングを取り入れた新しい授業スタイルに挑戦し、私自身も新たな授業の仕方を身につけ教師としても成長したいと考えている。
 2つ目は、実践で得られた知見が理論化されることである。これまでは、あくまでもモンゴルのとある小中一貫学校が行なっている夏の恒例行事に過ぎなかった。日本人の大学生にとっても、教育現場へ本インターンシップに参加して自己成長させる、という個々の経験に帰納されるだけであった。 しかし、途切れることなく毎年開催された夏期講習とインターンシップを今後より一層豊かなものにするためには、一旦、理論・体系化される必要があると考える。 理論と合わせてまとめ論文にしたり、実践を学会や研究会で報告したりすること――つまり、「外に出す」ことは、実践の中で生じた問題を分析、発見、可視化することによって問題を解決すると同時に、他の実践に寄与するにつながると考える。

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実施期間

2019年3月5日~2019年10月20日

3月5日~4月21日インターンシップ参加メンバー募集に関する意見交換及び打ち合わせ
新モンゴル小中高一貫学校の先生方と随時Facebook Messengerで連絡
5月4日~5月5日ハワリンバヤル2019@光が丘公園 参加  
モンゴル文化や現代事情を学ぶため在住モンゴル人が集まるイベントに参加し、交流する
5月13日~7月中EJU対策と考える日本語の授業シラバスと教案作成
新モンゴル小中高一貫学校の教員と相談し、現場に合わせたシラバスと教材、教案を考える
7月中旬省力栽培の実践
壮行会@裕国際文化学院 参加
他大学のインターンシップ生と顔合わせ、夏期講習中の学校行事について担当決めなどを行う
7月26日~8月27日新モンゴル小中高一貫学校@モンゴル 第17回夏期講習
元教員兼院生としてサポーターの立場で参加
 ・夏期講習期間中は先生となり、授業やクラス担任としての業務を行う
 ・現地の日本語教育活性化のため現地の先生と協力して実践報告をまとめる
 →新モンゴル小中高一貫学校の夏期講習の概要やカリキュラムをまとめる
 →生徒から期待される日本語教師像について探るためのアンケート実施
 →生徒の日本語学習に対する意識変化を探るためのアンケート実施
 →他大学の学生へ異文化間理解に関する意識変容をはかるためのアンケート及びインタビューを実施
8月中旬~日本語教育方法研究会(以下JLEM)での発表に向け準備
過去に夏期講習に参加した大学生の日誌や報告書と今年の学生のものを合わせて、分析する
8月下旬~9月上旬新モンゴル小中高一貫学校としての報告書作成
今年度の総括かつ来年度への引継ぎ資料として、各自担当した授業について報告書を作成する
9月中旬JLEM@福島大学 にてポスター発表
大学生の異文化間コミュニケーションに対する意識変容について学術的にまとめ、発表する
9月下旬紅陵祭の展示・ワークショップ新モンゴル小中高一貫学校としての報告会の準備
10月12日新モンゴル小中高一貫学校としての夏期講習の報告会@友国際文化学院を開催
次年度参加希望者や新モンゴル小中高一貫学校関係者を招き、第17回夏期講習について報告する
10月18日~20日紅陵祭にて活動成果を発表(展示・ワークショップ)

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企画経費

総経費 435,040円

(1)交通費 135,000円
(2)会合費 300円
(3)消耗品費 10,800円
(4)印刷費 18,940円
(5)謝礼費 15,000円
(6)備品費 255,000円

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