長野県上田市の山あいに位置する鹿教湯温泉は、古来の湯治場として知られる小さな温泉町である。
高度経済成長期の初頭、1956(昭和31)年に国民保養温泉地に指定されると、
企業等団体の慰安旅行先として注目され、多数の滞在客を集めた。
ところが旅行の形態が少人数グループによる短期観光へ移行すると、一転して衰退tの一途を辿ることとなった。
昨年度、工藤研究室では鹿教湯温泉の活性化を目指す上田市と地元温泉組合の希望に応えるかたちで、
他大学のデザイン研究室と連携し、学生ボランティアとして現地を訪れ、地域の方々と交流を深めつつ、
住民の意識調査(11/14-16、学生5名参加)と、その成果発表(3/15-16、学生4名参加)に取り組んできた。
以上のことを踏まえ、今年度は、学生ならではの客観的視点を生かした同地域の魅力発見に取り組むとともに、
その成果に基づくハンドブック等の印刷物を制作し、地域の方々に配布することによって、
元気づけるとともに、鹿教湯温泉のPRの一助としたい。
期待される効果
上記の活動によって、鹿教湯温泉には次の3つの効果が期待できる
1)拓殖大学学生との交流による住民意識の活性化
2)外部の若者の視点やアイデアの提供
3)コミュニティーデザインをサポートするツールの提供
また、俯瞰的に見れば、本活動は学生ボランティアを核とする民学連携の事例として捉えられ、
長野県内の衰退した温泉地はもとより、他地域への展開に繋がる可能性もある。
2013年10月前半 鹿教湯温泉の滞在調査(2泊3日)
当初の計画では2回の現地調査を予定していたが、
受給する奨励金が希望を下回ったことで1回へ変更した。
現地調査の参加者は8名全員を予定しており、2〜3人の小グループに分かれて
効率的に実施するつもりである。調査においては、鹿教湯地域の活性化に携わる市の職員や観光協会の関係者、地域住民の方々に協力を仰ぐ
2013年11月中ハンドブックのデザイン
および編集作業
実際の打ち合わせについては、週1回の研究室のミーティング終了後に
おこなう予定である。
編集作業については担当ごとに、研究室や自宅で進行する
2013年12月中旬 ハンドブック発行、および配布
ハンドブック500部(予定)の配布先としては、
鹿教湯地域の住民や温泉旅館等を中心に、地域の方々の要望に応じて
臨機応変に対応していくつもりであり、
またそのような要望を頂けるようなものを制作したいと考えている
奨励金 230,000円
旅費(133,480円)
交通費(8名分)77,480円 → 奨励金使用
八王子-松本間の特急あずさ回数券(6枚綴り)
@27,000×2(6名分)=54,000円
八王子-松本間の特急あずさ往復券
@11,740×2(2名分)=23,480円
※8名分の旅費を安価に抑えるため、一部、回数券を使用する。
松本から鹿教湯温泉までは宿泊先バス等を利用
宿泊費(8名×2泊)56,000円 → 各自出費
鹿教湯温泉内の宿泊施設
@3,500(ボランティア料金)×16(8名×2泊)=56,000円
鹿教湯温泉ハンドブック制作費(160,000円)
取材・編集作業代(0円)
※研究室の機材およびソフトウェアを使用して作業
試作時材料代(10,000円)
※試作印刷用の用紙およびプリンタインク等の購入に充てる
印刷費(150,000円) → 奨励金使用
A5サイズ短辺綴じ40ページ(500部)印刷 150,000円(概算)
※印刷費はハンドブックのデザインによって確定する