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2026年03月09日

2025年度 第16回
実施報告書
「日越カルチャー」

実施報告書
「日越カルチャー」

ゴミの分別方法をベトナムの学生が
楽しく学ぶ機会をつくりたい

企画名
目指せ!分別マスター!in Vietnam
チーム名
日越カルチャー
代表者
商学部 経営学科 4年 グエン チョン グエン

企画概要

ベトナムには深刻な環境問題が存在する。そこで、現地の中高生に関心のある環境問題を調査したところ、多くの生徒がゴミ問題に関心を寄せていることが判明した。今年、ベトナムではゴミ分別を定めた環境保護法が施行されたものの、十分に普及していないという現状を踏まえ、現地の生徒たちがゴミの分別方法を楽しく学べる機会をつくりたいと考えた。活動は8月に中学校および高校で行い、高校では竹製ゴミ箱を作製し、校内4か所に設置。また、9月にはゴミ箱の使用状況の調査を行った。

「共感マップ」からゴミ問題発見

活動の目的と目標

 2024年、私たちはベトナムのカントー市にあるブイ・フー・ギア高校を訪れ、日越文化交流イベントを実施しました。現地を視察した際、街の至るところにポイ捨てされたゴミが見られ、その状況が気になりました。「ベトナムには深刻なゴミ問題があるのではないか」。現地で抱いたこの疑問が、今年度のテーマとなりました。5月上旬に、ベトナムにあるカントー大学の気候変動研究所とオンラインでミーティングを行い、ベトナムのゴミ問題の現状についてお話を伺ったところ、深刻な状況にあることが分かりました。そこで、今年度の日越カルチャーの活動目的・目標を以下のように設定しました。

1.目的

(1)環境問題への意識を高める
 ベトナムの中高生たちが自分の生活に身近な社会課題(環境問題)について学び、「公共の場は行政がなんとかしてくれるもの」という人任せの姿勢ではなく、自分たち一人ひとりの行動によって社会はより良くできるということを伝えます。
(2)ゴミ問題を理解し、ゴミ分別を実践する
 2025年からベトナム全土でゴミ分別が義務化されましたが、インフラ整備や市民の意識が必ずしも追いついているとはいえない状況にあります。そのため、一人ひとりがゴミ分別やリサイクルへの意識を高め、協力していくことが求められます。
 そこで、クイズやカードゲーム、ゴミ箱の作製 を通して、楽しみながらゴミについて学ぶ機会をつくり、分別の大切さを理解して日常生活で実践してもらうことを目的とします。

2.目標

(1)ベトナムの中高生が母国のゴミ問題を理解し、ゴミの分別・削減のために自分たちができることに積極的に取り組む
 ・参加者(高校):150人
 ・エコバッグ配布:200個
 ・ベトナムの環境問題に対する理解度:100%
(2)ゴミ箱を設置し、分別を習慣化する
 ・ゴミ箱設置(高校):4か所
(3)紅陵祭で活動を発信し、多くの人に知ってもらう
 ・紅陵祭の集客:150人

活動実績の報告

 「ゴミ問題」をテーマに活動するため、私たちは4月から調査・会議を重ねてきました。本企画採択により、より幅広い年代の生徒たちにこの問題を伝えたいと考えるようになり、高校に加えて中学校でも活動することを決めました。なお、8月14日に中学校、15日に高校で活動を実施する計画を立てました。
 しかし、今年度からベトナム政府のシステムが変更され、活動内容に国際要素(政治・社会に関する事項)が含まれる場合、ベトナム外務省への申請が必要となりました。申請の手続きや結果が判明するのに時間を要したため、急遽計画を変更し、活動日をずらして実施することとなりました。

1.ベトナムでの活動

(1)中学生との交流
 8月15日、ロン・ホアー中学校の生徒35人と活動を行いました。はじめに、カントー市におけるゴミ問題の現状を共有し、ゴミ分別の必要性について説明しました。続いて、ベトナムのゴミ分別ルールについて学んだあと、クイズ大会やゴミ分別カードゲームを実施し、総得点を競いました。活動の最後には、海洋プラスチックゴミから作られたボールペンとエコバッグをプレゼントし、3R(リデュース、リユース、リサイクル)について伝えました。
(2)高校生との交流
 8月16日、ブイ・フゥ・ギィア高校の生徒48人と活動を行いました。中学校と同様に、ゴミ問題や分別ルールについて学んだ後、竹を使用したゴミ箱を計12個作製しました。完成したゴミ箱には「生ゴミ」「燃えないゴミ」「リサイクルできるゴミ」のラベルを貼り、校内4か所に設置しました。これは、校内でしっかりと分別を行ってもらうことを目的としたものです。活動の最後にはエコバッグをプレゼントしました。

2.活動後のミーティング

 9月14日、製作したゴミ箱の使用状況を調査し、生徒たちがルールを守って、ゴミを分別して捨てているかを確認しました。その結果、以下2点の問題が明らかになりました。
⓵「生ゴミ」がいっぱいになった際に、「燃えないゴミ」や「リサイクルできるゴミ」に捨ててしまう。
⓶活動に参加しなかった生徒が、ゴミ分別をできていない状況にある。
⓵の問題については、「生ゴミ」を捨てる際に、潰せるものはできるだけ潰してゴミ箱に入れるように提案しました。
⓶の問題については、活動に参加できなかった生徒に対してどのような働きかけができるのかを、高校の青年団体委員会の生徒7人と一緒に検討しました。その結果、以下の2点を実施することとなりました。
 ・ゴミ箱周辺に防犯カメラを設置し、分別がきちんと行われているかを確認する。
 ・課外活動の時間に継続してゴミ問題に関する取り組みを行い、すべての生徒に「ゴミ分別」の大切さを理解してもらう。

配布したエコバッグを持ってベトナムの高校生と記念撮影

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活動成果

1.目標と目的の達成度

(1)生徒の参加者:83人
 (中学生35人 高校生48人)
 当初は150人規模を予定していましたが、申請上の都合により参加人数を減らさざるを得ませんでした。目標の55%を達成する形となりました。
(2)エコバッグの配布:83個
 200個製作したうちの83個を配布しました。今後も継続して学校内でゴミ問題に関する活動を行い、残りのエコバッグは協力してくれた中学生や高校生に配布するなどして活用されます。
(3)紅陵祭の集客:162人
 150人の集客を目標としていましたが、実際には162人が来場し、高い評価を得ることができました。

2.活動を実施した意義、成果

(1)高校生に加えて中学生にもゴミ問題への理解を深めてもらうことを目的として、2か所で活動を行いました。その結果、当初の計画に比べて2倍の成果があったと評価できます。
(2)活動終了後に生徒へアンケートを実施し、結果を分析しました。
 ・96%の生徒がゴミ分別に関心を持つようになった。
 ・95%の生徒が「ゴミ問題は将来の生活に影響を及ぼす」と認識していることが分かった。
 ・「活動への参加を通して、ゴミ分別の重要性や具体的な分別方法への理解が深まり、今後も継続して学び、改善に取り組みたい」と考える生徒が90%に達した。
(3)設置した防犯カメラの映像から、高校生が適切にゴミを分別している様子が確認できました。これにより、今回の私たちの活動が意義のあるものであったと強く感じました。
(4)紅陵祭では3日間の展示行い、文化賞を受賞しました。

3.身に付けた力

 活動を通して、問題発見力および問題解決力を身につけることができたと感じています。今後、社会人として活動していく中で、これらの能力を養うことの重要性を強く認識しました。

4.課題

 この活動には国際的な要素が含まれていたため、ベトナム外務省への申請手続きが必要でした。その結果、当初の計画どおりに進めることができず、日程の変更や参加人数の減少が生じました。この経験を通じて、事前の情報共有や入念な準備の重要性を痛感しました。

  • 活動記録
  • 会計報告

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活動記録

4/6~4/10 ベトナムの高校生向けに母国の現状把握・環境問題に関するアンケート作成
4/16~4/27 ベトナムの高校生を対象としたアンケートの実施・分析
4/25 環境法の専門家(政経学部:奥田先生)へインタビュー調査
5/1 カントー大学の気候変動研究所とのオンラインミーティング
5/3 ベトナム訪問 1日目の活動内容決定
5/11 ベトナム訪問 2日目の活動内容決定、航空券の購入、ロゴの使用確認
5/31 竹製ゴミ箱に関する議論・活動内容の確認
6/29 訪問した高校の先生とのオンラインミーティング
7/19 エコバッグおよびポロシャツ、竹製ゴミ箱のパーツの作成依頼・物品購入
8/12 ホーチミン市到着
8/13 カントー市へ移動
8/14~8/16 現地での活動準備・交流会実施
8/20 帰国
10/18 ベトナムの高校生とのオンラインミーティング、竹製ゴミ箱の運用状況・アンケート調査
10/31 紅陵祭準備
11/1~11/3 紅陵祭展示

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会計報告

活動資金(支給額) 232,500円
活動経費(支出額) 194,601円

残金 37,899円

内 訳

  • 項目
  • 小計
会合費(ゲームおよびベトナムの生徒に配布するお菓子) 9,720円
印刷製本費(ベトナム外務省への申請資料印刷/中学生へのアンケート用紙印刷/紅陵祭展示用写真印刷/紅陵祭展示用用紙印刷) 11,562円
消耗品費(ベトナム高校使用ゴミ袋/ボールペン/ドライバー/印刷用紙・文房具/活動用文房具/紅陵祭展示用物品・用紙) 19,940円
委託費(Tシャツ・エコバッグの制作委託/カードゲームの印刷委託) 69,112円
通信運搬費(竹製ゴミ箱発送/プラスチックゴミ箱発送) 84,267円

合 計 194,601円

その他活動資金以外にかかった経費【自己負担分】

旅費交通費(航空券・現地移動・宿泊 など) 637,498円

合 計 637,498円

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