学生チャレンジ企画は創立110周年を記念して、2010年にスタートしました。
この取り組みは社会や地域貢献、国際交流、ボランティア、大学の活性化などにつながる活動を積極的に行っている学生をサポートするものです。
第9回となる2018年度は、34件の応募があり、書類選考及びプレゼンテーション選考の結果、5件の企画が優秀企画に選ばれました。
この実施報告書は、採択された企画を実行した学生たちの約1年間にわたる活動の集大成です。
ぜひ、拓大生のチャレンジ精神に触れてみてください。
学生チャレンジ企画を終えて
拓殖大学副学長 学生チャレンジ企画実行委員長 芦 田 誠
学生チャレンジ企画は、国際交流や地域貢献、大学の活性化、ボランティアなどの分野で活動する学生をサポートするため、拓殖大学創立110周年記念事業の一環として2010年にスタートし、以後毎年多くの取り組みが行われてきました。
2018年度は過去最高の34件の応募があり、第1次選考の書類審査と第2次選考のプレゼンテーションを経て、最終的に5件の企画が採択されました。勝ち残った5団体は必要経費によって活動資金に差がつきましたが、内容的にはいずれも大きな成果が期待されるものばかりでした。
本報告書は、今年度採択された5企画の実施スケジュール、実施内容と成果、収支報告、反省点を示したものです。まず注目されるのが成果ですが、成果については一昨年より見える化を図り、2018年12月1日に成果報告発表会を開催しました。その結果、「2018年度学生チャレンジ企画の全体的な評価は例年以上にすばらしい活動が多かった」というのが審査員一同の総意でありました。その中で、館ヶ丘団地新設の地域食堂「たてキッチンさくら」を支援するデザインプロジェクトが地域創生の国際学部徳永ゼミとボード製作の工学部工藤研究室との連携がすばらしく、地元館ヶ丘団地からも高い評価を得ているということで見事チャレンジ大賞を獲得されました。
また、チャレンジ賞には国際貢献とチャレンジ力が感じられた♯MMPの「餅でつなぐ日本&モンゴル」プロジェクト、ならびに説得力のある寸劇で危険個所の見守りが大切であることを訴えた守山・渡邉ゼミ連合の2団体が選ばれました。
また、反省点も注目されます。想定外の事態への対応、適切な要員配置、スケジュール調整の難しさ、学生の主体的な取り組み、プライバシーや個人情報への配慮などの反省点が5団体から挙げられています。
「失敗しない者は、つねに何事もなしえない」と語ったのはアメリカの国際法学者フェルプスです。失敗を恐れずアクションを起こすことが重要で、たとえ結果がパーフェクトでなくとも実体験から学ぶことも多いと考えます。情報共有や臨機応変な対応、綿密な下準備や打ち合わせの必要性、メンバー間の信頼関係の重要性等を理解し、今後の大学における知の練磨や、やがて始まる就職活動に生かしていただければ学生チャレンジ企画の目的は十分果たすことができたと考えます。本企画の経験を今後に生かすことも重要です。
お陰さまで、今年度も学生チャレンジ企画を盛会裏に終了することができました。これも偏に学生を指導して頂いた教授の先生方、また企画を積極的に受け入れて頂いた行政機関、企業、各種団体のお陰と深く感謝しております。この場を借りまして厚くお礼申し上げます。
結びに、本報告書をご覧いただき、学生チャレンジ企画がもつ意義を理解し、次年度の学生チャレンジ企画10周年への応募につなげて頂ければうれしく思います。