ハラルビジネスを通して発信する食・文化

  • 団体名 鄭ゼミナール3年Bチーム
  • 代表者 商学部 国際ビジネス学科 3年 平 鮎実
  • 参加メンバー人数 7名

実施スケジュール

2019年6月1日~10月20日
6月1日 学生チャレンジ2次選考
6月5日 ジャパンハラールコープ/Japan Halal Corp の代表取締役である中村直子さんにハラルの食文化について話を伺う。
6月19日 イスラム研究所所長である森伸生教授にハラルに対する基礎理解、和式ハラルを提供することへの助言をいただいた。
6月23日 第一回試作を行う
6月26日 ジャパンハラールコープ/Japan Halal Corpの代表取締役である中村直子さんにレシピの改善点を伺う。
6月27日 SEKAI CAFÉ-Asakusa-金子太朗さんと一回目の打ち合わせを行う。
6月29日 第二回試作を行う。ジャパンハラールコープ/Japan Halal Corp の代表取締役である中村直子さんに料理時のアドバイスをいただく。
7月4日 SEKAI CAFÉ-Asakusa-金子太朗さんと二回目の打ち合わせを行う。
7月6日 第三回試作兼料理提供を行う。本校の留学生からアドバイスをいただく。
8月13日 SEKAI CAFÉ-Asakusa-にてコラボした「筑前煮」を注文した方を対象にアンケートを実施。
8月23日 第四回試作を行う。
8月26日 「東京2020みんなのフードプロジェクト 日本の「食」をアスリートへ届けよう!あなたのメニュー募集キャンペーン」に私たちが考案した「ナツメヤシの大福」を応募した。
8月31日 モスクに掲示する料理提供の募集ポスターを作成。
9月22日 第五回試作を行う。料理提供時に作る3品(餃子・お好み焼き・大福)と同時に紅陵祭で出店する「ピサンゴレン」も試作を行った。
9月28日 本学学生を対象に料理教室を開催。
10月18~20日 紅陵祭で「ピサンゴレン」を販売。

実施内容・成果

【料理の試作について】
 「和式ハラル」を提案するにあたって、お好み焼きと餃子と大福のレシピ考案から活動は始まりました。まず、調理器具が豚を使用している可能性があるため全て新しいものを買い揃えました。
 お好み焼きはソースにムスリムの方が好きなチリソースを使用し、スムーズに作ることが出来ましたが、餃子と大福にとても苦戦しました。餃子は本来豚肉を使用しますが、代わりにマトンと鶏肉の二種類の餃子を作りました。第一回から第三回試作まではマトンの独特な匂いを消すためにカレー粉を使用していましたが、留学生からのアドバイスを頂いた結果、マジックソルトを使用することになりました。マトンの匂いが苦手な日本人も多く、抵抗もありましたがしっかり匂いを消すことで、普段マトンを食べられない方でも食べることが出来ました。鶏肉はあっさりしすぎてしまうのでシソを使い、味にアクセントを付けました。大福は最初皮をむき、種を取り除いたナツメヤシをそのまま餡子に包んでいましたが、手間がかかることと食感が良くないということで最終的にナツメヤシジャムを手作りし、餡子と生地で包みました。また、生地に使用していたグラニュー糖には製造過程で豚の骨が入ってしまうためきび糖を使用し、オリジナリティのあるものを考案することが出来ました。日本人とムスリムの方の口に合うようにするにはどのようにするべきか、メンバーで相談しながら計5回の試作を行った結果、「和式ハラル」を完成させることが出来ました。


【料理教室】
 9月28日㈯に行った料理教室では本学留学生4名、大学院生2名に参加していただき、料理を一緒に作りながら工夫した点などを説明しながら行いました。大人数でコミュニケーションが取れる餃子を作っているときに、自然と留学生と日本人との間に会話が生まれ、交流することができました。また、参加してくださった大学院の方から終わった後にメールをいただきました。その方は、イスラム教徒になりたてで、豚肉やアルコールが制限され、日本で食べられるものが減ってしまい残念に思っていたときにこの料理教室でハラルフードの可能性を感じることができたと嬉しいお言葉をいただきました。


Japan Halal Corpの代表取締役である中村直子さんに料理の監修をしていただきました。
Japan Halal Corpの代表取締役である中村直子さんに料理の監修をしていただきました。
ムスリム(本学学生)の方々に料理のアドレスとご指摘をいただきました。
ムスリム(本学学生)の方々に料理のアドレスとご指摘をいただきました。

【紅陵祭での出店】
 紅陵祭では東南アジアのお菓子である「ピサンゴレン」を販売しました。発案の理由は学生チャレンジの企画発案時にメンバーで東南アジア料理店に行った際に食べたピサンゴレンがとても美味しく日本人に親しみやすい味だと感じたからです。試作の際に本学留学生にアドバイスをいただき、バナナに付ける粉は本場で使われているピサンゴレン用の粉にし本場の味に近づけました。また本場ではチーズをかけて食べるとアドバイスをいただき、販売時にはトッピングとしてチーズ、さらにメンバーで考えたトッピングとしてチョコレートソース、シナモンシュガーの3種のうちどれかを選べる形で販売しました。

紅陵祭で出店した東南アジアのお菓子『ピサンゴレン』の写真です。

【ご協力いただいた方々】
 イスラム研究所所長の森教授にはハラルに対する基礎理解や和式ハラルを提供することについての助言をいただきました。ジャパンハラールコープの代表取締役である中村直子さんには料理の監修を行っていただきました。お好み焼き粉は製造過程においてハラルの基準を満たしていないことやおたふくソースには豚が使用されていたり、マトンの臭みの消し方など様々なアドバイスをいただきました。東京ジャーミィのモスクの方々には和食に関してのアンケートを行い、その結果を和式ハラルのレシピ考案の際どんなものが材料に入れたら口に合うのかと参考にさせていただきました。調味料なども東京ジャーミィのモスクで買い、できるだけムスリムの方が馴染みやすい味に仕上げました。
大塚のモスクの方々には11月に行う予定の料理提供の参加募集のポスターを掲示していただきました。SEKAI CAFE-Asakusa-の金子太朗さんとは打ち合わせを重ね、ムスリムの方でも食べられる「筑前煮」を共同開発し期間限定で販売していただきました。料理提供に参加していただいた本学の留学生からは料理に対する改善点などのアドバイスをいただき、料理の改善に活かしました。また9月に行った料理教室では本学留学生4名、大学院生2名に参加していただき、料理を一緒に作りながら工夫した点などを説明しながら行いました。

料理教室を行いました。本学留学生4名、大学院生2名に参加していただきました。
料理教室を行いました。本学留学生4名、大学院生2名に参加していただきました。
学生チャレンジ中間発表の際に使用した資料です。
学生チャレンジ中間発表の際に使用した資料です。

活動を終えて

苦労した点
 宗教について浅はかな状態でのスタートだったため、料理提供や料理試作の前に知識理解から始めました。その際に、様々な方へ協力をお願いするにあたり、アポイントメント、スケジュール調整に苦労しました。全員揃ってお話を伺い基礎理解に励むということは、スケジュール的に難しく数名での参加でした。また、料理内容も自分たちが考えたもの通りにはいきませんでした。何度も挫折、新しいことを始める大変さを痛感しました。
 カフェとのコラボレーションでは、社会人と学生の違いを感じ、担当したメンバーは苦労しながら企画を進めてくれました。今まで企業の方と仕事の点で交流する機会がなく、社会のルールや仕事をする上での難しさなどが分かりませんでした。カフェにアポイントメントを取る際も、カフェ側の情報を確認しないままお願いしてしまい、指摘されることが多々ありました。カフェも多くの仕事をしている中の一つが私たちとのコラボレーションであり、スケジュール調整に苦労しました。また、少ない時間の中で一つ一つ決めていかなければならない為、効率性と判断力を必要としました。さらに、ポスターなどの広告を制作していましたが、カフェに連絡する時間が遅く、ポスターを掲示しないお店であったため、無駄な労力となってしまいました。社会人の基礎である「ホウレンソウ」の大切さを学びました。
 料理内容では、何を作るか、どのように工夫したらムスリムと日本人の口に合うのかを考えることに苦労しました。私たちは食事会だけでなく、料理教室も企画していた為、「みんなで楽しく作れる料理」にも気を配りながら料理内容を考案しました。一回目の試作では、食感や味付け、臭みなど様々な問題点が上がりました。二回目の試作ではムスリムの方々を招待し、口に合うか、味付けはムスリム好みになっているかなど聞き、アドバイスをいただきながら試行錯誤を繰り返しました。料理教室までに、今までの問題点を一つでも改善できるように、6月から毎月試作を重ねました。「今回の料理教室は勉強になった。毎月開催してほしい。」というお褒めの言葉をいただき、とても良い機会になったと感じました。
感想
 学生チャレンジに応募すると決まってから活動が終えるまで、本当にタイトスケジュールで初めてのことに戸惑いながらも一つ一つの企画を進めてきました。実際グループに分かれて活動することが多かったですが、その中で起こった問題や今後の課題に対し全員で考えることでチームとして少しずつまとまり、協調性を高めることができました。苦労しながらゼロからイチを成し遂げることができたということは、自分たちの自信に繋がったと思います。指摘されたことも含め、活動を通して経験してきたことは貴重なもので、今度社会に出た時どこかの場面で必ず役に立つものだと思います。新しいことに挑戦することは、多くのものを収穫できる良いチャンスで、大きく自分自身を成長させてくれるということを学びました。約半年間、教授や企業の方をはじめとする協力してくださった方々にはとても感謝しています。ありがとうございます。

会計報告

  • 活動資金 100,000円
  • 支出総額 100,000円
内 訳
項 目 備 考 小 計
賃借料費 公益財団法人 文京アカデミー 5回使用 13,100円
備品費 SANTOKU,SERIA 等 試作や食事会での調理器具等 24,532円
消耗品費 SANTOKU,SERIA 等 試作や食事会での食材費 37,068円
賃借料費 紅陵祭での模擬店レンタル品 25,300円
合 計 100,000円
その他活動資金以外にかかった経費【自己負担分】
項 目 備 考 小 計
消耗品費 SANTOKU,SERIA 等 食材費 6,521円
印刷製本費 ローソン 紅陵祭、中間発表で使用した展示品の印刷費 480円
備品費 METORO、世界堂、SERIA 等 紅陵祭での模擬店出店費 15,800円
合 計 22,801円
その他活動から得た収入【援助金や売上金】
項 目 備 考 小 計
紅陵祭で出店した模擬店での売り上げ 不足金の補填、今後の活動での資金として使用 59,840円
合 計 59,840円
  • 活動資金 100,000円
  • 支出総額 100,000円
内 訳
項 目 賃借料費: 公益財団法人 文京アカデミー 備 考 5回使用 小 計 13,100円
項 目 備品費: SANTOKU,SERIA 等 備 考 試作や食事会での調理器具等 小 計 24,532円
項 目 消耗品費: SANTOKU,SERIA 等 備 考 試作や食事会での食材費 小 計 37,068円
項 目 賃借料費: 備 考 紅陵祭での模擬店レンタル品 小 計 25,300円
合 計 100,000円
その他活動資金以外にかかった経費
【自己負担分】
項 目 消耗品費: SANTOKU,SERIA 等 備 考 食材費 小 計 6,521円
項 目 印刷製本費: ローソン 備 考 紅陵祭、中間発表で使用した展示品の印刷費 小 計 480円
項 目 備品費: METORO、世界堂、SERIA 等 備 考 紅陵祭での模擬店出店費 小 計 15,800円
合 計 22,801円
その他活動から得た収入
【援助金や売上金】
項 目 紅陵祭で出店した模擬店での売り上げ 備 考 不足金の補填、今後の活動での資金として使用 小 計 59,840円
合 計 59,8400円

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